自らの最後の瞬間に備えて準備する人は近年かなり増えており、終活という言葉もよく耳にするようになりました。一口に終活といっても様々な内容があり、自らがやり残したことを作って後悔しないようにするためのエンディングノートを作成したり、行きたい場所に旅行に行くのも一つです。その他にも遺書を書いたり生前整理しておくことも大切であり、いざ亡くなった時に身近な人を悩ませたり負担を軽減させることができるという利点があります。
日本の社会を映し出す鏡と言われているのが、葬儀のあり方です。昔は、お葬式の度に隣組が手伝いにやってきて、数日間に渡って大々的に執り行われるのが一般的なお葬式でした。しかしながら、そうしたお葬式は少なくなってきています。その大きな理由に、高齢化社会の到来が関係していると言われています。高齢化に伴い、必ずしも従来の葬儀の形式に人々がとらわれなくなりました。また、隣近所のつながりが薄れたために、隣組と言った組織もなくなり、大きなお葬式をすることが必ずしも正解であるとは限らなくなりました。
最近、お葬式と一言で言っても、通常執り行われることが多い一般葬をはじめ、家族葬や自宅葬、一日葬、また故人が勤務していた会社と一緒に執り行う合同葬など、さまざまな形があります。そのため、生前故人が希望していたお葬式や遺族が希望するお葬式を形にして執り行うことができるようになりました。また、多種多様なお葬式の形に対応する葬儀会社も増えているため、細かな要望までしっかり相談することができますし、お葬式の費用に関しても予算がある場合は、予算内で要望を叶えてくれるお葬式を提案をしてくれるので安心して相談することができます。
葬儀にはある程度まとまった費用が必要になりますが、香典もあるのでそれほど自己負担になる金額は大きくないと考えがちです。しかし香典の金額はそれほど大きくはなく、香典返しを始め飲食接待費程度しかまかなえないことが大半ということは頭においておくべきです。近年では香典返しの手間を省くために香典は受け取らないというスタイルを取る人も増えていますが、そうなれば全てが自己負担になるということも頭においておきましょう。
