日本の社会を映し出す鏡と言われているのが、葬儀のあり方です。昔は、お葬式の度に隣組が手伝いにやってきて、数日間に渡って大々的に執り行われるのが一般的なお葬式でした。しかしながら、そうしたお葬式は少なくなってきています。
その大きな理由に、高齢化社会の到来が関係していると言われています。高齢化に伴い、必ずしも従来の葬儀の形式に人々がとらわれなくなりました。また、隣近所のつながりが薄れたために、隣組と言った組織もなくなり、大きなお葬式をすることが必ずしも正解であるとは限らなくなりました。
そこで、近年急増しているのが、規模の小さなお葬式の形です。参列するのは家族や親しい親戚などに限定され、こぢんまりとした葬儀を形式的に行います。もしくは、形式にとらわれることなくお葬式を執り行い、より自由な雰囲気でお葬式をする機会も増えているといいます。
これは、高齢者も容認する傾向が強くなっていて、生前、家族葬や小さな葬式を行うことを遺言で残す人も増えています。このように、時代の変化を色濃く移しているのはお葬式の形であることがわかります。高齢者も一般葬を行うことに必ずしもこだわらなくなり、家族葬のニーズが高まっています。
